「スピード感」は小柄な人の方が出しやすいのかもしれない

デブのスキー術

基礎スキーで暗黙的に評価の対象となるスピード

これは、小柄な人の方が出しやすいと思う。

人間の視覚感覚には、同じ速度で移動していても、小さい物体の方が速く見えるという特性がある。

GKBRとか、メチャクチャ素早く動いているように見えるけど、実際には最速でも5.5km/hぐらいらしいし。

まあさすがに小柄な人と大柄な人とで大きさにそこまでの違いは無いけど、それでも人間の感覚というのは意外に鋭敏なもので、微妙な大きさの違いに起因する微妙なスピード感の違いを、敏感に感じ取ってしまうのかもしれない。

連続ターンしながら滑っている人を、斜面下から見上げる場合、落下は奥行き方向の運動として圧縮されるためあまり観測されず、左右への往復移動が強調されて見える。基礎スキーの「スピード感」と言ったときには、この「左右への往復運動におけるスピード感」を指すものと考えられる。

下は、長方形を左右に往復させるだけのアニメーション。最初に表示されているのは、縦160px・横40pxの長方形。「大きい人」ボタンをクリックすると、縦180px・横60pxに切り替わる。どちらでも、往復する距離、速度や加減速度は同じである。

スピード感が違って見えるかどうか、試してみていただきたい。感覚は人それぞれなので必ずとは言えないが、なんとなく、「小さい人」の方が速く見えないだろうか?

よく、基礎スキー業界の人が「体を大きく見せるため○○しています」みたいなことを言うが、体が小さい方がスピード感が出せるなら、これは矛盾する。一体これはどういうことなのだろうか?それについては稿を改めて考察したい。

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