ターン中の関節角度とトルクを計測した論文の紹介
興味深い論文を見つけた。
拡張カルマンフィルタを用いたスキー・ターンの運動計測と力学(pdf)
スキーヤーの各関節に、角方向への回転角度とトルクを計測する装置を取り付け、計測した結果がまとめられている。
最初の方は難しくて理解できない(笑)が、計測結果が書かれている6. 解析結果以降を読めば要点は抑えられると思う。グラフが英語表記でわかりにくかったので、補足した一枚絵を作ってみた(クリックで拡大)。
これがスキーヤーにとって有益なのは、外観的な関節の曲がり具合(角度)と、関節に実際にかかっている力(トルク)が必ずしも一致しない、ということに気づかせてくれる点だ。また、時系列でグラフ化されているので、論文内では特に触れられていないが、ターンの局面ごとの関節角度やトルクの変化もこの結果をもとに分析することができるだろう。
さらなる発展に向けた希望を述べるならば、この実験は1人のスキーヤーのみを対象にして行われているので、まずはサンプル数を増やすこと。そして、「トルク」を、内力(筋力)によって自らかけている力と、外力によってかけられている力とに分解して計測できるならば、スキーヤーにとってより実践的なデータとなるだろう。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません