デブは上体がスキーに置いていかれるリスクが高いかもしれない
以下は全て仮説です。
デブは体の「上の方」(尻から上)の比重が大きい。
軽い物体(質量が小さい物体)と重い物体(質量が大きい物体)では慣性に差がある。軽い物体は慣性が小さく働き、重い物体は慣性が大きく働く。言い換えると、軽い物体は「動きやすく、止めやすい」。重い物体は「動きにくく、止めにくい」。
ここで、軽い物体と重い物体が上下に結合されている状況を考えたい。完全に一体化した結合(剛結合)ではなく、ある程度の弾性をもって結合している状況だ。
下部に軽い物体、上部に重い物体が配置され、さらに最下部に物体を移動させる動力があるとする。
この動力が作動して物体を移動させるとき、(弾性体なので)まず下部が動き出し、少し遅れて上部が動き出す。下部が軽く、上部が重い場合、下部のほうが「動きやすい」ので、下部はスムーズに移動を開始するが、上部はなかなか動き出せず、「置いていかれる」形になる。
言うまでもなく、これはデブがスキーするときの状況をモデル化したものだ。
デブは体がスキーに「置いていかれる」可能性が高い(この「置いていかれる」は「後傾」とは少し違う概念だ)。
体がスキーに置いていかれないためには、基本的には前傾を強めることで対策できるが、骨盤が前傾せずに上半身だけが前傾した形になると効果が薄い。とはいえ骨盤という外から見えないものを操作するのは難しいので、腰を「台」にして、その台で上体を前に押し運んでもらうようなイメージを持つといいかもしれない。また、骨盤という「台」に載っている上体の側も、きちんと「運んでもらう」ためには、形状がブヨブヨと変化しないよう、ある程度腹筋と背筋を使って体を「締める」こと、イメージとしては「一つの塊」になるようにすること(ガチガチに固める必要は無いが)が肝要だろう。
特にコブでは、激しい減速と加速が極めて短いスパンで繰り返されるので「置いていかれる」リスクは高くなる。コブでは上体は起こし気味にするのが良いとよく言われる(少なくとも基礎スキー界隈では)が、デブの場合は必ずしもその教えに従うことが安定性にとって有利に働かない可能性がある。
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